- ケーススタディ
- Qdos CWT薬液計量ポンプは、Ergon - West Virginia Inc.のニューウェル原油精製所で塩素を注入しています
- Ergonは塩素注入を目的として信頼性と長寿命のためにQdos CWTに切り替えました
- Ergonで使用していたダイアフラムポンプの平均寿命は8か月から10か月でしたが、Qdos CWTの寿命は21か月（1万5千時間相当）以上に及びました
ErgonはQdos CWTの長寿命を享受
Qdos® CWT™（移送技術）薬液計量ポンプは、米国ウェストバージニア州ニューウェルにあるErgon - West Virginia Inc.のパラフィン精製所で塩素注入のために21か月以上稼働しました。この精製所で以前使用していたダイアフラムポンプの寿命は平均でこの期間の半分未満でした。
現在は130PSI（0.9MPa）の圧力性能も利用可能となったQdos CWTポンプは、紙パルプ産業用に水酸化ナトリウム（NaHS）を生成するプロセスの一部で原水の流れに塩素を注入しています。
ダイヤフラム式注入ポンプの寿命はErgonの塩素用途で8か月から10か月でしたが、同社はさらに長寿命で保守が少ない選択肢を必要としていました。
ErgonはQdos CWTポンプを1台設置し、これは2022年2月8日から2023年11月21日まで稼働し続けました。
WMFTSのQdosシリーズであるQdos CWTは、Ergonがニューウェルで生成するパラフィン系プロセスオイルとベースオイルで幅広い顧客層を抱えている原油精製所の用途において、Ergonに信頼性向上と保守削減をもたらしました。
Ergon West Virginia, Inc.で保守計画担当者/コーディネーターを務めるBob Bowers氏はこう話します。「このポンプは、燃料ガス処理システムに供給する軟化装置への原水の流れに200ppmの塩素を注入しています。このポンプは毎日問題なく1時間に6mLを移送しています。軟化システムからの水は、精製所の燃料ガスから硫化水素（H2S）を流してNaHSユニットに渡すために使用されています。この産物は製紙工場で使用されます」
Qdos CWTが信頼性を向上
「Qdosポンプは当社の用途で信頼性を向上し、整備を簡素化しました。このシステムの保守は、塩素タンクを満タンにしておき、軟化装置に塩を追加するだけです」
「軟化装置は燃料ガス処理設備のために1日24時間、週7日連続稼働しています。軟化装置への給水を生物学的に処理し続けるには信頼性が重要であり、それを実現するのが処理用の塩素を供給するこのポンプです」
「最初のQdosポンプヘッドは2022年2月に設置され、約1万5,600時間（651日、21か月相当）稼働しました。最初のポンプヘッドは、同じ用途で試した他のどれよりも3倍近く長持ちしました。以前に使用したダイアフラムポンプよりはるかに優れた耐用期間です」
Ergonのエネルギー・特製品ソリューション（ESS：Energy & Specialty Solutions）部門は通常は輸送燃料として使用される分子を、ニッチ市場向けの特製不燃性ナフテン製品やパラフィン製品に変換します。ニューウェルで生成されるパラフィン系プロセスオイルとベースオイルは、自動車用および工業用潤滑油、グリース、化学プロセス産業、ゴム用途など、さまざまな目的に使用されます。
Qdos CWTは薬液計量注入要件を満たすように設計されたQdosの6種類のチューブポンプの1つであり、チューブポンプの全利点を備えながら、従来のチューブ設計よりも著しく長い耐用寿命を実現します。
CWTポンプヘッドの寿命が長く、最近は圧力性能が130PSI（0.9MPa）に向上したため、Qdos CWTはより過酷な用途の要件を満たすことが可能です。
Qdos CWTの利点の例:
- 注入精度±1%、再現性±0.5%
- 最大圧力130PSI（0.9MPa）で最大流量31.7USGPH（30L/h）
- 高圧で長い耐用寿命
- 信頼性の高い、保守頻度の少ないポンプ
移送技術とは？
移送技術（CWT）は、蠕動原理（ペリスタルティック）により、独自の接液エレメントで圧縮と復元を繰り返し動作させます。このペリスタルティックポンプ作用を達成するため、このポンプは、PEEKトラックに対して動作するチューブの代わりに接液エレメントを採用しています。その結果、接液エレメントが受ける応力は非常に低くなります。このため、Qdos CWTポンプは使用上、従来のポンプよりも耐用寿命が著しく長くなります。